【同人レビュー】【ネタバレ】「カラミざかり2」(桂あいり)

「カラミざかり2」レビュー・感想

カラミざかり2
評価が二分化する作品。


桂あいり先生のオリジナルコミック「カラミざかり2」が満を持して配信されました。異例のスマッシュヒットを叩き出した傑作の続編。総155ページという特大ボリュームになって帰ってきました。思い入れのある作品だけに前置きが長くなりそうなので総評から述べておくと、前作のような「絡み盛りな日常」を望むか、それとも新たな展開を望むか、そのどちらを望むかによって評価が分かれます。また同じ作品でも前半と後半で評価が全く異なる作品でした。

個人的には鬼のように抜きましたが、正直複雑な気持ちです。前半は良かったですが、後半は「コレジャナイ」感が凄いです。

※感想前半は極力ネタバレ控えめ、後半はがっつりネタバレです。


前半は前作を知る人の多くが望んだ展開以上の展開だと思います。前作と似通った展開でありながら前作よりも強い衝撃を受けました。それに比べ後半は、従来の展開やテーマと全く異なり、想像から遠くかけ離れていました。あまりの変わり様に、人によっては迷走にさえ感じるかもしれません。

筆者もサンプル画像(主人公たち以外の男共に輪姦されそうになっている描写)やあらすじ見た時点で、男女4人が本能の赴くまま求め合う絡み盛りな日常のレールから外れてしまうかもしれないと少し懸念していましたが、実際その不安を反映したかのような展開運びでした。最初に抱いた懸念(サンプルのアレ)は輪姦未遂で杞憂に終わったものの、その後第三の間男が登場して「あぁ、結局そうなってしまうのか」と残念に思ったと同時に「あの絡み盛りな日常はもう戻ってこないのか」と喪失の悲しみを感じました。個人的な意見ですが、できればこの悲しみは味わいたくなかった・・・。色んな意味で辛い作品となりました。

また実用性に関しても、前作の流れを踏襲した前半は鈍器で頭を殴るような描写が多く実用性抜群でしたが、後半は輪姦未遂や断片的に描写された陵辱シーンなど中途半端なシーンが多く、前半ほどの勢いはありませんでした。ただ勢いが劣ると言うだけで、間の取り方や構図をエロく見せる技巧は健在なので、嵌ればあっという間に抜けます。

以下、実際の描写を交えながらネタバレ感想




悪友の一言でなんとなく始まった男女4人の淫らな戯れ。前作では、自分の好きな奥手っぽい女の子が目の前で悪友とセックスしている光景が、途轍もない衝撃を呼びました。一度目にしたら頭の中にこびりついて一生忘れられないほどの光景です。そこには、悪友が主人公の恋心に気付いていなかったり、ヒロイン(黒髪)もヒロインで性欲が強いから悪友を拒まずされるがままだったりなどの背景があり、それらが絶妙に絡み合っていたがゆえに滅茶苦茶に心を抉られました。

今作でようやく主人公のターンが回ってくる(本命のヒロインとセ〇クス)ものの、依然として主人公の恋心に気付かず、主人公が予備校に行ってる間もヒロイン達とやりたい放題。無邪気な悪友は悪びれることもなく、その様子を画像付きメールで送り付けてきたり、自分の居ない間にヒロイン(黒髪)を手マンで潮を吹けるほど開発していたり、その様子を目の前で実演して自慢げに見せびらかしたり、此方もやりたい放題です。


怒涛の衝撃的描写に息が止まるかと思いました。前作よりも性質が悪い分、負の感情の増幅が止まらなくなりました。特に手マンからの潮吹きが良くて、激しい手マン描写と知らない間に開発済みという背景が相俟って恐ろしく抜けました。あんなに気持ちの良さそうな潮吹き見たの初めてかも・・・。


しばらく主人公の居ない絡み盛りな日常が続き、物語は後半を迎えます。

舞台は夏祭りの真っ最中。予備校から解放された主人公と悪友、ヒロイン達の4人で屋台をぶらつき、程なくしていつものように人影のない場所でセ〇クスに耽ろうとします。しかし運悪く、要注意人物にして悪友が所属する野球部の先輩に見つかってしまい、ヒロイン達の貞操の危機が訪れます。止めに入った主人公が速攻で沈められ、また悪友も為す術がなく、ヒロイン達が犯されようとしているのに手を拱いて見ることしかできません。このままボロ雑巾になるまで輪姦されてしまう、最悪の展開になってしまうかと思いきや、ヒロイン達の叫喚を聞き付けた大人達がやってきて事なきを得ました


この時から物語の歯車がおかしくなったように思います。4人だけの絡み盛りな日常を、関係を、無理に壊すことはなかったんじゃないか、そもそも中途半端に描写するぐらいなら書かない方が良かったんじゃないか。どうしてもそう思ってしまいます。期待が大きかっただけに、反動も相当なものでした。(物語はまだ続きます)


この出来事をきっかけに、お互いに連絡を取り合う回数も減り、だんだんと疎遠になってしまいます。それぞれが別の道を歩む中、ヒロイン2人は偶然会ったクラスメイトに誘われ、クラスメイトとその彼氏のカップル、友達の男(第三の間男)、ヒロインの5人で廃村で肝試しデートすることになります。クラスメイトとその彼氏のカップル、ヒロイン二人とクラスメイトの友達の男に分かれて不気味な林道を進む一行。しかし段々と雰囲気がおかしくなってきて・・・。

気さくで優しそうだった男が次第に本性を表し、ヒロイン(金髪)に露骨なスキンシップをし始めます。そして当然のように、男の魔の手はもう一人のヒロイン(黒髪)にも伸ばされ、気付いた時には二人一緒に犯されていました。その光景はあまりにも凄惨で、悲劇的でした。



この展開は開いた口が塞がらない。何が致命的って、身内の間だからこそ感じられた黒髪ちゃんの「奥ゆかしいけど実はド変態」という実用性のウェイトをかなり占める大事な大事なギャップが、この展開で度を超えて、誰にでも股を開くビッチに成り下がってしまったこと。失ったモノがデカすぎる。これならまだ輪姦された方がマシです。本当にどうしてこんなことに・・・。


実を言うと、カラミざかりは本作で完結ではなく続編につづきます。想像と懸け離れた展開だったとは言え、この先の展望にとても期待しています。期待と言うより懇願に近いでしょうか。作者も登場人物を幸せにすると明言していたので、きっとまた絡み盛りな日常が戻ってくる、はず・・・。 そう願ってやみません。

カラミざかり
カラミざかり2
評価が二分化する作品。

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